そう返事はするものの、本当は自信なんてなかった。


作られた感情しか持っていない人形に話かけ、なにかが変わるのかどうかなんて、夢物語だと思っていた。


それでも、あたしは燈里の悲しむ顔は見たくなかった。


結音も薫子ちゃんもいなくならない、最善策を考えたかった。


「お前さ、なんで燈里の事が好きなんだよ」


突然そう言われ、あたしは言葉に詰まる。


燈里に聞かれていないか、思わず家の方を振り返ってしまう。


そして燈里の姿がないことがわかり、ホッとしている。


「ど……して……そのこと……」


「バレバレなんだよ、お前」


ハッと息を吐き出して笑う諒。


小ばかにされているような笑いに、あたしはグッと拳を握りしめた。


恥ずかしくて、悔しくて頭の中が真っ白になる。