早く起きてしまった俺は、必然的に早めに学校へ行く事になった。


家にいて時間を潰してもよかったのだが、自室には薫子がいる。


そう思うとあまり長く言えんいいるのも嫌だった。


いつもの通学路には生徒の姿はほとんどなく、時々部活で朝練習がある後輩たちが俺を通り越して行くくらいだった。


朝晩はだんだんと冷え込むようになり、俺はキュッと首をすぼめた。


夜なんかはもう分厚い布団で寝ている。


そこでふと思った。


薫子。


あいつはいつでも布団を必要としていない。


あまりに人間にそっくりだから人間と同じ扱いになってしまうけれど、やっぱり寒さや熱さは感じないのだろう。