あと5分くらいでチャイムが鳴る




それに間に合わなかったら遅刻扱いなんだけどな






「今のうちに電話するか?」



田倉がケータイを取り出す





おいおい、俺の時にそうしてくれればよかったのに




というのは人任せになってしまうので心の中だけにする





「ん?あれエマじゃん?」




早希が指を差す




その方向を見てみると廊下の方だ




廊下を通り過ぎるのはエマと見知らぬ女の人




誰だ?




見たことないがおかしな格好している





明らかにうちの学校の人じゃない




私服だし、ダボッとしたパーカーを着て髪は金髪




変な人とつるんでるのか?




少し心配になってきたな




しばらくすると



ドアがガラガラと開く




「ふーー間に合った」



チャイムギリギリでエマが教室に入る




俺も含め、エマが金髪の女と一緒に居たということに目を丸くさせていた