俺は早希の声を聞いて


二度見ならぬ二度聞きをした


一度はそんなはずはないと
二度でいや、まさか




目で見たものが真実だ


確かに早希がいる



俺はなぜか罰を与えられている気がしてならなかった



それは早希の顔を見ればわかることだ



目は狂犬、口は鬼、そして苦笑いだ




「よ、よう早希、あれ?帰ったんじゃなかったの?」



「ううん」



「そっかー」



栗原はその間にも立ち上がり



俺の元へ歩いて行き



俺の胸をパンパンと叩き始めた



「いてー!いてーよばか!」


「なんでそんなことばっかするの!」


栗原は俺の心境を無視して職員室で俺の胸を叩きまくる


「こ、こらやめなさい君たち!」


すかさず先生たちも止めに入る


俺は叩かれながらも早希の表情を様子見た



や、やはり怒ってやがる…



苦笑いをやめて真顔に変わる早希