Magic Academy ~古からの盟約~

最初のあたりには、ごくごく普通の事が書かれていた。
その日に何を食べただとか、誰それが喧嘩をしていたとか、友達が別れただとか、本当にそんな些細なことが書かれていた。

「これ、日記…?」

内容はすべて個人的なことばかり。
本の種類で、手記・伝記と呼ばれる類のものがあるが、そのどちらでもなくて、本当にしっくりと来るのが、日記という言葉だった。
他愛ない日常生活が書かれたページを数ページ読んだところで、違和感を感じた。
そしてそれがなんなのかが分かったのは、日付が約1ヶ月進んだところだった。

「何処にも魔法の事が書かれてない」

何処かへ移動するのに半日かかっただとか、水汲みに湖へ毎日往復するのは大変だとか、魔法が使えればなんてことないことにも、それらしい記述が出てこないのだ。