「や! あのごめんなさいっ! 特別老けて見えるとかじゃないんです! その、貴方とつとむちゃんの雰囲気とか話し方とかがよく似ててですねっ。つとむちゃんは私と同い年なんで、その……」
あわあわと手や顔を動かし必死で言い訳する姿はなんとも可愛らしい。
──幼子のように。
ま、確かに同い年には見えんな。どう見てもこいつは十代や。
けど、雰囲気が似とるからって間違えそうになったりするか? 普通。
そこまで考えて、一つの推測が頭に浮かぶ。
「そのつとむちゃんとやらは長ぅ会うてへんのか?」
「あ、はい。幼馴染みなんですけど最後に会ったのは十二年前です。それで今日……」
つとむちゃんの事を聞けば心底嬉しそうに話し出したその女。
けれどそれは不意に途切れ、
「わっ、私何でこんな所にいるんでしょうかっ!?」
鬼気迫る勢いで袖にしがみついてきた。
てか遅っ!
……まぁ俺も聞けてへんかったけども。
コホン、と咳払いを一つ溢し、何となく緩んでいた気を引き締め直し、不安に揺れる女の目をじっと見据えた。
「三条の鴨川で溺れとったんや。覚えてへんか?」
「溺れて……?」
女は口許に手をやり、数瞬の間黙り込む。
「……ぁ、手紙! 橋の上で持ってた手紙が風で飛ばされそうになってそれで私咄嗟に掴もうとして……」
「落ちたんか」
間抜けなやっちゃな。
とは今にも泣きそうなこの女には言えないが。
「……ほんでお前さんどっから来てん? その話し方からしてここらの人間ちゃうな? 妙な服着とったけど、あれはなんや?」
「妙な……服……?」


