きらり
闇夜に白い歯が浮かび上がる。
「ははっ、烝くんは相変わらず愛想がないなぁーもっと笑顔だ笑顔っ」
「……ええやん、別に」
「まー久々に会う照れ隠しにツンツンしちゃう烝くんも勿論可愛いがなっ」
「ちゃうし。てかそんな島田も相変わらず気色悪いけどな」
「……」
「……」
暫し視線を交わすと、俺達はニッと笑い合った。
豪気に笑みを見せるのは同じく新選組監察方の島田魁。
つい冷ややかな対応になるのはこれでも結構気を許しているから。
その豪胆な性格によって気が付けば友垣のようになっていた。
半ば無理矢理そうさせられた、とも言えないでもないが……まぁそれでも今では此処で心を許せる数少ない人物であるのは確かだ。
それでも任務上、入れ違いも多い。
今回は特にその期間が長く、こうして話すのは約一週間ぶりになる。
ゆるりと空気が緩んだところで、俺は小指を耳に突っ込みながら首を傾げた。
「で、なんやねん?」
まさかそんなくだらん話をする為にこん糞寒い中待っとった訳やあらへんやろ。
だがしかし屋根の上に仁王立ちとは、監察方としては少々目立ちすぎる待ち伏せ方だ。
と言うことは恐らく任務に関する話でもない。
一つの予感を胸に秘め、その無駄にでかい図体を見上げる俺に、島田は意味深長に笑みを深めた。


