「じゃあ、なんで?」



「1人で仕事なんて、できるわけないだろう?」



倉庫には色んな人がやってくる。


ほとんどの人は2~3人、多いときは4人でやってくる。


在庫を多く持っていく為に、皆で分けあって、倉庫にくるのが1回ですむように。



それなのに、彼女はいつも1人でやってくる。


1人で商品を運んで、1人でカートに乗せて、1人で出て行って……


だから、何度も倉庫にこなければいけなくなる。


それが、時間のムダ使いだと、彼女は知っているはずなのに……



「日下さんには、倉庫にやってくる度に声をかけたよ。手伝いましょうか?って。」


「でも、ダメだった?」


その次に言おうとしていたことを、先に斉藤さんに言われてしまう。