「……でも、相手はいいやつなんだろ?」
リオンの言葉に、小さくうなづくミラ。

「なら文句ねぇだろ。金持ちな上に性格いいなんてさ」

「そう……だけれどー……。……私もちゃんと恋したかったなぁって思って」

「すればいいんじゃねぇ?その王子様に」

と、ふっと笑うリオン。

「もうっ、そうじゃなくって……。……リオはいるの?そんな人」

何気なく聞いてきた質問にリオは

「むかーし、小さい時にあった女の子」

「えっ!それで??」
ワクワクしだすミラ。

「…って。なわけねぇだろ。」

「なんだー、嘘か…」

ハァッとミラはため息をつく。