.。.:*Distant memory.。.:*

この部屋を出れば、もう結婚してしまう……
そう思ったとき…
コンコン
とノックがなる。

「入れ」

「失礼します」

入ってきたのは、花束を抱えた1人の青年が。
帽子を深く被り、顔がよく見えなかった。

「頼まれていた花をお持ちしました」
「花…?あぁ、そのテーブルにおいてくれ」
アレンは、‘’頼んだか?‘’と思うも特に気にしなかった。

「いきましょう、ミラ姫」
「あ、はい…」
ミラは気になり、青年をチラっと見ると
青年は帽子を少しあげ………
ふっと笑いかける。