ラナにそう言われ、何も言えないリオン。

「まったく。……記憶もどったならもどったよ。その後なんて、ミラ次第でしょ?…ミラ、今なんだか楽しそうだし。リオといて、少なくても…嬉しそうだけど?」

「今はな。……心配なんだよ、記憶もどった後のあいつが………」

リオがそう話すと、バシッと背中をたたくラナ。
「ってぇ…………」
「なにかあったら、あんたがなんとかしてやりなさいよ。…今頼れるの、リオしかいないのよ?あの子には……」
「…………そうだな。」

記憶がもどってほしい、
という反面、どこかもどらないでほしい………
という気持ちがリオンの心にあった。