「平助、聞いてんのかー」



「しっ!なにか聞こえる。」



俺が言うと二人も黙って耳を澄ました。



「向こうからだ!行ってみよう!」



声は人気のない場所からする。



なるべく足音を立てないよう走ったら、昼間の男とあいつがいた。



どうやら言い争っており、あいつが通り過ぎようとしたら男が強引に引き止めて壁に打ち付ける。


その際に笠が落ち、あいつの顔が露わになった。