ーー5歳の頃。



「ねえ、おうまさん。...どうしてこんなところにいるの?」


周りは木だらけの親にも秘密な私だけの秘密基地。

友だちという友だちも特にはいなかった。

外で遊ぶことが大好きな私にとっては、

この秘密基地が心の拠り所でもあった。





そんなある日、秘密基地の入り口前に一頭の馬が横たわっていた。

額に角が生えている小さな馬は、少し体が汚れていた。