「あのね、あれは間宮秋と名瀬泉(ナセイズミ)よ。」
「え、な、なせ…?」
「彼、王子とは中学からの同級生みたい。」
「へえ。」
そう教えられて、思わず食い入る様に見つめてしまう。
名瀬くんは、静かに目の前の本を読んでいて、時折視線を上げて王子と話をしていた。
目立つ筈なのに、顔立ちはとても端正で、品がある。
王子の周りはやっぱり美形が集まるのかと少し感心してしまった。
「2人共綺麗だね、」
「そうね。何せあの2人はこの学校のツートップだから。」
そう呟く藍ちゃんの声が耳に響く。
私は時折漏れる王子の笑顔に釘付けで、綺麗な顔はあそこまで破壊力があるのかと少し驚いた。
「ちなみにね、鈴ちゃん。」
「ん、なに?」
「あの2人の次にモテるのって来栖なの、知ってた?」
「え?!、嘘?!」
「うわっ、何だよ!」
ガタッと大袈裟に椅子が揺れて、同じ様に王子達を見ていた玲が驚いた顔でこっちを見る。
「う、嘘、玲、アンタモテてるの…?」
「は?」
「告白とか、されてるの‥?」
そう聞けば一瞬玲は驚いた顔して、すぐにニヤリと笑い返す。
「まぁ、人並み程度には?」
そう言いながら、加えたストローを上下にプラプラさせて。
「てかモテモテの俺と幼なじみなんだからさ、鈴も幸せだよなぁ。」
「なっ、…!」
サラリとナルシスト発言をする玲に少しイラッ、とさせられる。
信じられない。
こんなのがモテているなんて。
「玲がモテる何て、何か納得いかない。」
「だって俺、普段すっげえ女子に優しくしてるって評判だからな。」
「じゃあ私にも優しくしてよ。」
「えー?さっきまでラーメンズルズル啜ってた人が女だなんて俺認めなーい。」
「っ、玲!」
「へへ。」
何て、いたずらっ子の様に舌を出して笑う玲。
私はイライラして、同じ様に思いっきり舌を出してやった。

