「てか何の話してんの。…また王子?」
何てかったるそうに呟いて、
椅子の背に頬杖を付く玲。
「そう!てか鈴ちゃんすごいの!」
「は?」
突然藍ちゃんがそう言うから、玲の顔は不思議そうで。
「え、は、何がすごいの。」
「あの王子と笑顔で会話してたの!すごいよね。」
「ふーん?てか会話するだけで話題になる王子って何者だよ。」
そう言って呆れた顔の玲に、私は激しく同意。
王子が一つ行動を取るだけで話題にされる。
…疲れそう。
「で、鈴はその笑顔にやられちゃった訳?」
「は?!」
「クラクラしちゃった?」
そう言ってニヤニヤと笑う玲。
私はぶんぶんっ、と首を振る。
だって図星だったから。
「でも、確かに綺麗だなとは思ったけどね。」
すっごく綺麗な顔で、あの緑色の瞳に吸い込まれてしまいそうだったけど。
女の子皆が注目したように、私もクラクラしたりした。
だけど、でもそこまで関心は無かった。
だって今日が初対面だもん。
性格とか、そんなの分かんないのに、好きになれって言われる方が無理だ。
「‥あっそ。」
そう呟いてふい、と顔を逸らす玲。
藍ちゃんがそんな玲の肩を軽く叩く。
「分かりやす過ぎるのよ、栗栖。」
「っ、うっせえ。」
「…へ、なに?」
何が分かりやすいんだろう。
そう思っていたら、藍ちゃんは少し呆れた顔をした。
「まぁ、本人は鈍いから、良かったね?」
「‥え、えっ、…?」
鈍い?
会話の内容がイマイチ掴めなくて、私は首を傾げていた。

