「仏尊像を安置し仏教の教えを説く僧侶の住むところがお寺で、日本の神様の御魂を祀るところが神社」

 と言われてもいまひとつピンとこない。

 乱暴に言えば仏教と神道で違うみたいなものだろうかと時弥はふと考えた。

 二人とも自衛隊に所属しており鍛えているとはいえ、時弥は百七十センチと小柄だ。

 しかし杜斗は百八十五センチでがっしりとした体格である。

 どう考えても杜斗があの穴をくぐる事は無理だろう。

 そもそも二人は京都に来る予定などなかった。

 ましてや、こんな神社があることも知らなかった。