「いや〜奇遇だね。俺たちも鬼ごっこしてる最中だったんだ」



『(えっ、わっ、えっ、ちょっと!!)』




戸惑う私を他所に、ハルキと呼ばれた男はどんどんと足を進めて行く。



そして、近くに停めてあった車の後部席にすとん、と降ろされた。



『(あ、あのっ!)』



私を無視して、ハルキは助手席に。


咄嗟に降りようとした私を阻止するように隣にはアカリと呼ばれた男がドカと座った。





「ハ、ハルキさん…あの子は……」


運転席にいるスキンヘッドの男の子が、私を見て戸惑っている。




ど、どうしよう降りなきゃ……

焦っていると、



「あ、いーのいーの!さっ、車出して」


「わ、わかりました」



『(え!)』