不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。上



走行中、ツバサさんとハルキさんは楽しそうにお喋りをしている。

けれど、内容なんて全く入ってこない。




ぼーっと、ずっと外を眺めていた。


行き交う人々を早いスピードで追い抜いて行く。



この街にいるのかな、お母さん…。





太陽が眩しくて、自分がここにいることが、なぜか不思議に思えてきた。




『わっ!』


いきなり視界が真っ黒になった。
アカリさんがフードを深く引っ張ったんだ。



「着いた。降りるぞ」