走行中、ツバサさんとハルキさんは楽しそうにお喋りをしている。 けれど、内容なんて全く入ってこない。 ぼーっと、ずっと外を眺めていた。 行き交う人々を早いスピードで追い抜いて行く。 この街にいるのかな、お母さん…。 太陽が眩しくて、自分がここにいることが、なぜか不思議に思えてきた。 『わっ!』 いきなり視界が真っ黒になった。 アカリさんがフードを深く引っ張ったんだ。 「着いた。降りるぞ」