こうして、私の育った街に辿り着けたのだ。




アカリ、ツバサ、ハルキ、ショウくん、みんなが車から降り、私も意を決してその地へと足をつける。


その公園は本当にどこにでもありそうな、ただの公園。



「おい、本当にここであってんのかよ?」


「あぁ、間違いない。ここだ…」



ツバサの質問にアカリは静かに答えた。



アカリが言うならここで間違いない、けど……

私はいくら辺りを見渡しても何も思い出せなかった。


ここにこんな標識の看板あったっけ…?
ここにこんな木あったっけ…?

近所の人にも全然見覚えがない。