不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。上



***


パシャリ、

静かに水音をたてて、私はツバサに上へと上げてもらった。


『ツバサ、助けてくれてありがとう。あと、さっきも。叱ってくれてありがとう』


ツバサも上がりなと意を込めて手を差し出す。


「………」


ジッと差し出した手を見つめてくるツバサ。

そして手を掴んだは良いものの、ツバサに上がる気配が見られない。



『ツバサ…?上がらないの?』


もしかして泳ぎたいのかな?なんて思っていると、水面から出てるツバサの頭が私の膝の上にぽすんと乗った。


全身濡れてるし、(制服の)スカートだし、ツバサの息が太ももにかかって生温い。


びくりと身体が揺れた。