「”今は”な。
結構のめり込んでるみてーだから一つ忠告しといてやる。
あの女はなぁーー、簡単に言うと女神だ。
あ、いや、時に死神にもなるな、うん。
ようは普通の人間じゃない。
君達には荷が重いんだよ」
男は、うんうん。と、自分で頷き納得している。
いや、意味わかんねぇし、死神と女神って真逆すぎんだろ。
てか、俺たちは女神なリンリンしか知らねぇし。
死神なリンリンなんて微塵も想像できねぇ。
だって、あんな可愛い回し蹴りするリンリンだぞ??
「ざけんな、あいつはなぁ、酸素を吸って二酸化炭素を吐いてんだよ!
それやってたらみんな普通の人間だ!寝ぼけたこと言ってんじゃねぇ!!」
ツバサさんワールド全開な返しに、相手もおろか、俺たちまでポカンとしてしまった。
「ぶっ、ぶはははははははは!……ひーっひーっ、はぁ、おもしろい。
その調子じゃあ、リンからなにも聞いてないみたいだね。良かった良かった。」
ひとしきり笑ったスーツの男は笑いすぎて出た涙を拭う。
こいつらが、俺たちの知らないリンリンを知っている。
リンリンの過去を知っている。
リンリンのあの冷めた目の訳を知っている。
まるで「何も知らないお前らは仲間じゃない」と言われてるかのようで、
妙に腹が立ってきた。



