不思議な力を持つ女の子と暴走族の話。上




もしかして兄弟で食べに来たんかな?


いやぁ、悪いことしちったな。

ヒロさんのラーメンうめぇかんなぁ。



なんて思いつつ、少し謝っておこうと俺はその兄弟に近づいた。



「いやぁ、すいません。今日歓迎会やらしてもらってて…あ、でももう中にいるやつが食べ終わればおいとまするんで…」



辺りが暗くて、男の顔がハッキリと見えない。


けど、口元がニヤリと笑ったのが見えた。




「歓迎会って、長い黒髪の、リンっていう女のですか?」


「えっ、」


ザッ__________________



”リン”その単語が聞こえた瞬間だった。



総長は店の入り口の前、
ハルキさんとツバサさんは男を囲うように、ショウは静かに携帯を取り出していた。


きっと中の公平にリンリンを出さないよう連絡しているに違いない。



総長たちの俊敏な動きに驚きつつも、1ワンテンポ遅れて俺たち下っぽも戦闘体制に入る。