『ツバサ、髪の毛やって』
「っ、なんだよ珍しく頼んできやがって!しゃーねーなやってやるよ!こっち来い!!」
「喜んでんのモロバレだよツバサ」
「おまっ!!ハルキ!!うーせっぞ!!」
なんてハルキにキレつつ、手際よく私の髪の毛を結んでくれるツバサ。
『ツバサって見かけによらず器用だよね』
「…んまぁ、ガキの頃から翔子のやってたからな」
あ、そうだった。
このいつも失礼な男は、あのショートボブがすごい似合う翔子ちゃんのお兄様でらした。
『そっか、翔子ちゃん今髪の毛短いから残念だね』
「………そうだな」
鏡ごしに写るのは、思いつめたツバサの顔。
私、なんか良からぬことを言ってしまった…?
翔子ちゃんの髪の毛が短いのがそんなの悲しいの?
なんて思ったけど、ツバサの顔からしてそれだけじゃないことがわかった。
きっと昔、なにかあったんだね。ツバサ。



