「ほらツバサ、どいたどいた」
ハルキはツバサと呼ばれた男の子が寝ていたソファーに私を下ろした。
「救急箱待ってくるね」
私がこくんと頷くと、ハルキは部屋の奥へといなくなってしまった。
き、気まずい……………。
この部屋にはアカリとツバサと、私しかいない。
アカリは、コの字型のソファーの1番奥に座っていて、相変わらず無口。
ツバサは、反対側のソファーに移動して、私のことをじ〜〜と見ている。
み、見られてる…とても……
ど、どうしたらいいんだ……
と、
「…アカリ、この女何?」
「シラネ。」
「いやいや、知らねってお前…」
お前に聞いた俺がバカだったと、ため息をついたツバサは、
「お前名前は?」
なんて私に聞いてきた。



