『ちょ、ちょっと待ってください!ただ膝擦りむいたたけだから……』




ハルキさんの元に行こうとすると、それを阻止するようにツバサさんに制服の首根っこをぐんっと掴まれた。




『わっ!』


「ったく、お前は!……そのお前の言うただの擦り傷、治すのに何日かかんだよ」



『あっ…』




…だからハルキさん、あんな怒ってるの?



アカリさんも無言で女の子達を睨みつけている。



殺気出てるし…
怖いって…あれ本当怖いって…






「君ら覚悟しとくことだね…?」



ブラックハルキさんがメガネをくいっと上げてもう1度微笑んだ時、





「…行くぞ」


威圧感たっぷりのアカリさんの指示が出た。




「ほれ!」

と、待ってましたと言わんばかりに、ツバサさんに首根っこを掴まれたままだった私は入り口にぽいっと捨てられた。