恋の禁断症状


「ふふ、わたし吉永もも子。吉永雅文の妹ね。どうか兄を悲しませたり気分を損うことは絶対しないで」

「まさふみ先輩の…妹さん?」

そう、クラスは違えど確か同級生に先輩の妹がいるという噂は耳にしていた

「これは忠告よ。もし、もも子のお兄ちゃんを裏切ったりしたら、あなたの大事なものを奪っちゃうから」

まだ状況が掴めていない様子をみるとふっくらと笑って

「忘れないでね?」

そう言ってわたしが持っていたシャープペンシルを素早く奪う

そしてノートに突き刺して小さな黒点を作ると急いで席を立った

小柄でとっても愛くるしいその裏にこんな残酷な顔を持っているなんて予想もしなかった