大きな扉が行く手にたちふさがる
体育館の倉庫の扉に手をかけると鍵は開いていた
「…マナ!?」
一気にあけるとそこにはマナはいなかった
「……あれ!?」
「残念ね、もう結城さん連れ去られちゃったのかしら」
「いったいぜんたい、どういうことだ!?」
吉永もも子は狂ったような笑い声をあげる
「もう…、おかしくておかしくてたまんないわ。もも子がね、お兄ちゃんにLINEで伝えたの。まなかちゃんはもも子が助けてあげるからお兄ちゃんは勉強に専念してって」
ゲラゲラけたたましく笑いながら、尚も続ける
「そしたら…もも子のお兄ちゃんまともに信じちゃって。まぢウケるー」
手を叩きながら腹を抱えて笑う
「…それにね、朝のポスター見たでしょ?あれ、もも子が用意したの」