「なんだか色々ありましたな、この冬は」
と、亮がしみじみと呟いた。
「お互いね。でも、2人が幸せそうで良かった」
微笑んだ玲奈に、みのりの胸がつきんと痛んだ。
「玲奈も……乗り越え、られそう?」
胎児が逝ってしまった時から、みのりはそれを受け入れ乗り越えるまでに長い時間をかけた。
ほんの数週間の家族だったのにだ。
産まれてから19年の父を亡くしたばかりの玲奈が、そうすぐに乗り越えられるとは思えない。
それもかなり複雑な事情が絡まり合っての死だったから、尚更。
「なんだかんだ、あなたたちのおかげなのかもね。父が死んだことは勿論、大きな穴が開いたような……だけど。でも今、最初は受け入れられなかったいろんな人の気持ちが、ちょっと理解出来る」


