【完結】遺族の強い希望により

一時の感情に流されて避妊なしで性交渉に及んだ結果、妊娠した。
その結果自体は決して悔やんではいないが、今なら素直に過ちを認めることが出来る。


幼かった、と思う。
周りのことを、何も考えていなかった。
誰を巻き込み、誰を傷付けるのか。

産まれてくる子どもの幸せを、自分の基準で楽観的に決めつけていた。
本気で現実をしっかりと見据えたかと聞かれたらイエスとは答えられない。


亮と図らずも再会することが出来て、すれ違っていた気持ちが再び繋がった。
双方の両親が合意してくれたおかげで何とか幸せな今と未来の希望があるが、何かひとつでも違えば、みのりはジェシカのようになっていたかも知れない。

無事に子どもが産まれていたとしても、生まれ落ちた瞬間から家族の一部を欠いたその子には、エラと同じような埋まらない空洞があったかも知れない。