「…私、バカだよね。何で何も知らなかったんだろ。」 息を切らせながら、振り向かずに呟くように言う。 海斗がゆっくりと近づいてくるのが気配で分かる。 「なんか、もう、ショックだし、ビックリしちゃって。涙も出てこないよ。」