歩美さんは、しばらく嬉しそうに話を続けた。


隣の杉田君は照れながら嬉しそうに笑ってる。



私は、嘘の笑顔で時々相槌をうって話を聞いてるふりをしていた。




私の頭はもう限界だった。


何を言われても、二人の声が耳から頭に入って来ない。



頭がクラクラして


目の前がクラクラして



限界の頭が悲鳴をあげ、私に幻聴を聞かせ始めた。




荒い息づかいが聞こえてくる。



その幻聴が、どんどんどんどん大きくなっていく。






あれ……?



私の頭は幻覚まで見せるつもり?






目の前に志則がいる。