カラオケを始めてから1時間くらい経った頃、小百合に拓海先輩から電話が入った。 近くの本屋さんに友達と来てたらしく、拓海先輩たちがこっちに合流することになった。 「先輩、10分くらいで着くって」 拓海先輩との電話を切った小百合は、一気に落ち着きがなくなった。 普段、4人の中で一番穏やかで落ち着いてる小百合が、 急に立ち上がったり、何度も鏡を見て化粧を直したり。 恋って素敵だね。 こんなにも小百合を輝かせる。 どんな時よりも、拓海先輩を想っている時間の小百合が一番かわいく見えるよ。