「私、志則のことが好きだよ」
言葉にした途端、胸のドキドキがさらに強くなった。
志則はどう思っただろう。
志則は困ってないかな……。
志則の表情はさっきと変わらず、真っ直ぐに私を見つめていた。
「初めは不思議だった。
どうして好きでもないのにセックスしちゃったんだろうって。
そんな自分が嫌いで、
そんな志則のことも嫌いだった」
ずっと嫌いだった。
嫌いになるほど傍にいたくなった。
「だけど気づいたんだ。
志則のさり気ない優しさや男らしさ。
私にとって志則の温もりは、心の安らぎで……
なのに、志則を想うと胸の中がドキドキして……」
気づきたくなかった
志則の優しさに。
知りたくなかった
志則への想いに。
「何故か、好きになっちゃった……」
溢れだす涙を感じながら、精一杯の笑顔で告白した。
そして
笑顔でお別れしよう。

