顔が真っ赤になってる私は、卒業したばかりの教室に志則と入った。
教室のドアを閉めた途端、志則が息を切らしてる私に怒鳴った。
「何考えてんだよ!
こんなことしたら、噂が本当だったって思われるだろ!!」
「そんなことどうでもいいよ!
何て思われても、私は志則と話がしたかったの!!
志則が、私と話そうとしないから、こんなことになったんだよ!」
怒鳴り返した私は酸欠状態。
それを察した志則は、少しの間を置いた後に呆れた声で言った。
「俺だって話したかったよ。
だから祝会の後に呼び出して話そうと思ってた。
まさかこんなことするなんて……」
椅子に座り肩を落とした志則。
窓から射す月の光が、呆れて微笑む志則の顔を映しだした。

