「止めないよ。
告白するのは自由だし、決めるのは吉田君だから」


私の言葉を聞いた途端、久美子の顔が曇った。


「本当にそう思ってるの?
私はもう吉田君のことふっきれそうだからいいけど、
今でも吉田君のことが本当に好きだったら何も考えずに止めちゃうよ……」



そうだよね。

本当に好きだったら、理屈を並べるより先に止めに走ってると思う。


だけど今の私には、

そんなこと出来ないんだ……。




「ごめんね……」


「謝んないでよ。私はもう大丈夫なんだから」



私の肩をポンっと叩いた久美子の笑顔は、少し悲しかった。