卒業式を間近にした私達。
1分、1秒がとても大切な時間で、
忘れられない時間となる。
だから親に帰りが遅いって叱られても、
少しでも長く友達や大切な人と一緒にいたいんだ。
もうこの高校生活は
二度と戻ってこないってわかってるから……。
仲良し4人組が復活してから、
放課後、毎日のように遊んだ。
教室でお喋りしたり、喫茶店に行ったり。
そんな仲良し4人組を遠くから見つめる視線に、私は気づいていた。
『よかったな!』って
志則の優しい眼差しから伝わってきたよ。
ずっとこんなふうにみんなと笑い合っていたい。
私は夢を見つめながらも、
今、この瞬間がずっと続いてほしいと思っていた。

