時々気になる志則の視線。


視線に気づいてないふりをしている自分の気持ちがわからなかった。



いつもなら志則のいたずらな視線に睨みをきかせるのに、

今は志則の目を見ることができない。


私の胸は、志則が目の前にいるというだけでずっと高鳴っていた。



これって、志則を意識してるってことだよね?


好きだから?

それとも、もう関係を戻したくないから?



確かなことは、仙台で一人過ごした寂しい夜に、志則に会いたいって思ったこと。


専門学校に合格した時、志則の声が聞きたいって思ったこと。



それ以来、志則の存在が私にとって大きなものに感じて……

何故か傍に行くことが出来なくなった。


仙台の学校に進学することになったことだけでも伝えたいのに、

志則に近づこうとするたび足が遠のいた。