それから一週間後、


家のポストに専門学校から黄色い封筒が届いた。



私は高鳴る鼓動を感じながら、

ゆっくりと封筒を開けた。




どうか、夢の一歩が踏み出せますように……




少し震える手で用紙を開く


私の目に映ったものは





『合格通知』







「お母さん!!
私受かったよ!! 合格したよ!!」




合格通知を握り締めた私は部屋から飛び出し、お母さんのもとへ階段を駆け降りた。



「愛実、おめでとう!!」


笑顔で私の頭をクシャクシャに撫でるお母さんの手を懐かしく感じた。




お母さんがお父さんにも知らせてあげてって言うから、私はお父さんの携帯電話に、

≪ 合格したよ! ≫ ってメールを送った。



生まれての初めてのお父さんへのメール。


ちょっと照れくさいけど、なんだか嬉しかった。




しばらく経ってからお父さんからの返信メール。



≪おめてとう≫



一生懸命メールを打ってくれたことが伝わってきて、すごく嬉しかった。





理子と小百合にも電話で伝えたら、自分のことのように喜んでくれた。


本当は今すぐ久美子にも電話をしたい。


志則の声も聞きたい。



だけど、電話をかけたい気持ちを呑み込み、携帯電話を鞄の中にしまった。



今はそれぞれが離れて自分の思いと向き合う時間が必要なんだ。


そう自分の心に言いきかせながら。