学校帰りに真っ直ぐ病院に行った。


山本さんの顔を見ると、なんだか心が落ち着いた。


全てを包み込んでくれるような、山本さんの優しい笑顔。



「これが学校のパンフレットと願書用紙ね。
試験は面接と論文だって。
けっこうレベルが高い学校だから頑張ってね!」


「はい。ありがとうございます。
山本さんには本当に感謝してます!」


「ふふふ‥いつか一緒に働けると嬉しいわね」



本当はもっと山本さんと話がしたかったけど、
願書を書くために短時間で病院を出た。



家に着いた私は、早速机にむかって願書を書き始めた。


なんだか緊張して手が震えてしまう。


書き慣れている自分の名前を、初めて書くみたいに慎重に書いた。