「ね、だから空きはいっぱいあるはずでしょ。それとも、あんた、まさかこのあたしやセリを野宿させようだなんて思ってないわよねぇ?」
マスター・クマゴンににじり寄られて、勇飛くんは反射的に飛び退いた。
「も、もちろんです。部屋はたくさん空いてますから」
「よかったわぁ! 焼け残ったものはなさそうだし、そもそも財産なんて何も持ってないから、身一つで行くわよ」
私と勇飛くんはマスター・クマゴンにぐいぐい背中を押され、仕方なく歩き出した。
焼け落ちた小屋を見ながらあれこれ話し合っている村人たちをその場に残し、私たち三人はソードマン・ハウスに向かった。村の東側、滝の近くにあるその建物は、マスター・クマゴンの小屋とはぜんぜん違う、煉瓦造りのしっかりしたものだった。
「ようこそソードマン・ハウスへ」
勇飛くんが言って分厚い木のドアを開けくれた。一歩中に入るとそこはアーチ型の玄関ホールで、廊下の両側にいくつも部屋がある。
「俺は今一番奥の部屋を使っているんだ。万が一攻め込まれたときに脱出しやすいようにね」
マスター・クマゴンににじり寄られて、勇飛くんは反射的に飛び退いた。
「も、もちろんです。部屋はたくさん空いてますから」
「よかったわぁ! 焼け残ったものはなさそうだし、そもそも財産なんて何も持ってないから、身一つで行くわよ」
私と勇飛くんはマスター・クマゴンにぐいぐい背中を押され、仕方なく歩き出した。
焼け落ちた小屋を見ながらあれこれ話し合っている村人たちをその場に残し、私たち三人はソードマン・ハウスに向かった。村の東側、滝の近くにあるその建物は、マスター・クマゴンの小屋とはぜんぜん違う、煉瓦造りのしっかりしたものだった。
「ようこそソードマン・ハウスへ」
勇飛くんが言って分厚い木のドアを開けくれた。一歩中に入るとそこはアーチ型の玄関ホールで、廊下の両側にいくつも部屋がある。
「俺は今一番奥の部屋を使っているんだ。万が一攻め込まれたときに脱出しやすいようにね」


