魔恋奇譚~憧れカレと一緒に王国を救うため、魔法使いになりました

 そうして二人で並んでUSJへと向かう。平日とはいえやはり冬休み中だけあって、周りは家族連れやカップルでいっぱいだ。みんな手をつないだり腕を組んだりしていて、うらやましい。

 勇飛くんの方をチラリと見たけど、彼は私の少し斜め前を歩いている。目が合ってかすかに微笑んでくれたけど、手を差し出してはくれなかった。

 あの腕に抱きついてもいいかな? でも、勇飛くんは人前でベタベタするのが好きじゃない人なのかも。や、でも、これはデートだし。レッドベリル王国ではもっと大胆なこともしちゃったし。けど、あれはゲームの中のことで、勇飛くんの本来のキャラとは違うのかもしれないから、やっぱりやめた方がいいのかな。それにそもそも、私たちの関係はミッション・コンプリートとともに終わってしまったのかもしれないし……。そんなことないとは信じたいけど……。

 そんなことをぐるぐる考えているうちに、パークの入り口に着いてしまった。

「チケット、ネットで買っといたから」

 さすが、学級委員さん、気が利きます。勇飛くんのおかげで私たちはスムーズに入場できた。まずはお目当てのウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッターの入場整理券をゲットする。

「指定時間までまだ時間があるね。先にほかのエリアに行ってみよう。どこがいい?」