魔恋奇譚~憧れカレと一緒に王国を救うため、魔法使いになりました

 ネフライトが考え込むような声を出した。その瞬間、彼と目が合った、と思う。ぞっとして目を開けると、映像は見えなくなったが、彼の声が使いコウモリを通じて聞こえてきた。

「使いコウモリだな。生意気な。どうやら城の近くまで来ているようだ」

 気づかれた、と思った直後、私の頭の中にネフライトの声が大きく響く。

「小娘が、こざかしい手を使いおって」

 耳障りな声がガンガン響いて、頭が割れそうに痛い。

「剣士はどこにいる? 一緒に来ているのだろう? ともに始末してくれる」

 ネフライトが不気味な笑い声を上げた。

 勇飛くんが大佐たちを助け出すまで、時間を稼がなくちゃ。

 私は極力冷静な声を出す。

「いいえ、剣士様にはカルサイト村に残っていただいています。偵察など、この私一人で十分です」
「身の程知らずめが」

 使いコウモリを通して彼の怒りが伝わってくる。

「今ここに誰がいるかわかるか?」