魔恋奇譚~憧れカレと一緒に王国を救うため、魔法使いになりました

 私の涙で潤んだ目を見返しながら、彼はしっかりとうなずいてくれた。

「約束する」

 彼の言葉にうなずき返すと、私は目を閉じて使いコウモリに念を送った。

「大佐、サンストーン大佐」

 呼びかけると、私の目がコウモリの目となり、大佐の姿が見えた。

「待ちわびたぞ」

 サンストーン大佐が私を――使いコウモリを――見上げた。

「ごめんなさい。これからユウヒという名の剣士がそちらに向かいます。牢を壊してあなたたちを救出します。それまでの間、私はこのコウモリを使って城内の偵察を続けます。私が――コウモリが――戻ってくるまで、ユウヒとそこに待機していただけますか?」
「なぜだ?」
「陛下がどこにいらっしゃるかおわかりですか?」

 私の問いかけに、サンストーン大佐が「いや」と短く答えた。

「大佐がいてくだされば、すぐに陛下をお救いできると思います。でも、何の作戦も立てないまま、それだけ多くの兵士さんに動かれては、ネフライトたちに気づかれてしまうかもしれません。そうなれば、陛下を人質に取って逃げ出すことも考えられます」

 サンストーン大佐はしばらくうなりながら考えていたが、やがて言った。

「そなたの言う通りだな。大人しく待っている」
「よかった」

 ホッとする私に、「ただ」と大佐は続ける。