「ほら、そいつの魔法は解いてやったから、もう一人を連れて帰るんだな」
「くっ、仕方ない。ずらかるぞ!」
頭に言われて、麻痺魔法が少し残ったままの男が、もう一人の部下の腕をつかもうとした。だが、まだ混乱魔法から回復していない男は、仲間の男たちに斬りかかろうとする。
「やめろ、俺たちがわからないのか!」
頭の言葉にも反応しない。頭が困った声で私に言う。
「おい、こいつの魔法を解いてくれ!」
私の魔力を考えれば、混乱魔法が持続する時間はもう数十秒ほど。それでも、この魔法は私が解除するまで永遠に続くかのような、自信に満ちた態度で答える。
「どうして? 解いたらまた悪いことをするでしょ? ならそのままでいいんじゃない? あなたたちを成敗してくれそうだし」
クスッと笑ってみせると、頭は情けない顔をする。
「頼む、こいつを治してやってくれ。こいつは俺のたった一人の弟なんだ!」
私は腕を組んで考え込むふりをする。
「どうしよっかな~」
もうそろそろ呪文の効果が切れるはずだけど……。
「くっ、仕方ない。ずらかるぞ!」
頭に言われて、麻痺魔法が少し残ったままの男が、もう一人の部下の腕をつかもうとした。だが、まだ混乱魔法から回復していない男は、仲間の男たちに斬りかかろうとする。
「やめろ、俺たちがわからないのか!」
頭の言葉にも反応しない。頭が困った声で私に言う。
「おい、こいつの魔法を解いてくれ!」
私の魔力を考えれば、混乱魔法が持続する時間はもう数十秒ほど。それでも、この魔法は私が解除するまで永遠に続くかのような、自信に満ちた態度で答える。
「どうして? 解いたらまた悪いことをするでしょ? ならそのままでいいんじゃない? あなたたちを成敗してくれそうだし」
クスッと笑ってみせると、頭は情けない顔をする。
「頼む、こいつを治してやってくれ。こいつは俺のたった一人の弟なんだ!」
私は腕を組んで考え込むふりをする。
「どうしよっかな~」
もうそろそろ呪文の効果が切れるはずだけど……。


