魔恋奇譚~憧れカレと一緒に王国を救うため、魔法使いになりました

 気合い十分、私も腕まくりをして草むしりに取りかかる。半分枯れかけた細長い草、秋も深まっているというのにまだ青々としている草。それらをつかんでは引っこ抜く作業を繰り返していると、どこからか子どもたちが集まってきた。生成りや薄茶色のチュニックやシャツに半ズボン姿の男の子たちが、興味津々といった眼差しで、壊れかけた柵の向こうから、私たちの作業をじっと見ている。

「何してるの?」

 一人の男の子が言った。

「草むしりだよ。手伝ってくれるかな?」

 勇飛くんに言われて、子どもたちは少し顔を見合わせたが、すぐに「うん!」と言って門の中に入ってきた。

「畑の草むしりと一緒だよね?」

 男の子の言葉に勇飛くんが答える。

「そうだよ。いつもお父さんやお母さんを手伝ってるの?」
「うん。学校に行く前と帰ってからね」
「偉いな」

 勇飛くんに言われて、男の子は嬉しそうに笑った。

 別の男の子がおずおずと口を開く。

「ねえ、お母さんに魔法使いに近づいちゃダメって言われたんだけど、剣士様は大丈夫なの?」