魔恋奇譚~憧れカレと一緒に王国を救うため、魔法使いになりました

 マスター・クマゴンが私の肩に両手を置いて、私をベッドに寝かせようした。でも、私は首を振って言う。

「行かなくちゃ。ディヴィナの話だと、国王はネフライトに操られてるって。どうにか助け出して正気に戻ってもらわなくちゃ」
「だいたいの話はユウヒ様から聞いたわ。でも、あなたはようやく解毒薬が効き始めたところなのよ。無茶はしないで」
「いきなり戦いに行くわけじゃないわ。まずはコランダム村に戻って魔法図書館に行くの」
「図書館?」

 マスター・クマゴンが巨体で小首を傾げる。その若干ビミョーに感じる仕草も、もう見慣れたな。

「魔法をもっと覚えたいの」
「魔法を?」

 私はうなずく。

「今回の怪我は、傷を癒す呪文、ヒーラウーンドを使っても治せなかったと思う。解毒魔法も覚えなきゃいけないし、ディヴィナは私の知らない攻撃呪文を使っていたもん。それに操りの呪文パペティーをディスペルで解除できるかどうかわからないから、調べなきゃ」

 マスター・クマゴンがため息をついた。

「本当はまだ寝ておいてほしいんだけどね」
「でも、時間がないわ」

 私が言うと、勇飛くんが私のそばに腰を下ろして言う。