魔恋奇譚~憧れカレと一緒に王国を救うため、魔法使いになりました

「それもあるけれど、何よりも復讐のためさ。やつら剣士は魔法使いをいいように利用する。怪我をすれば治療させ、死にそうになれば身代わりをさせる。そして本物のアーマントゥルードのように、魔法使いを蔑む」
「それなのに、ほかの魔法使いの命まで奪ったのはどうして? 剣士はともかく、魔法使いはみんなあなたたちと同じような経験をしてきたのよ?」

 最低身分に位置する魔法使いへの風当たりの強さは、私も身をもって体験してきた。

 ディヴィナは唇をゆがめて答える。

「真の権力者は一人でいい」

 恐ろしい言葉だった。狂っているとしか言いようがない。

 何も言えないでいる私に、ディヴィナが不気味な笑い声を上げながら言う。

「だから、アーマントゥルードに化けて、ほかの魔法使いもアイネアスも殺した。使いコウモリを偽装するなどたやすいこと」
「なんてこと」
「今までやってきたことは、すべてネフライト様が権力を握るための下準備。あんたたちを殺せば、あとはもう最後の一仕事を残すのみになる。ま、これも造作のないことだけど」

 彼女の言葉にぞっとする。

「最後の一仕事って、まさか王様の命も奪うつもり……?」