魔恋奇譚~憧れカレと一緒に王国を救うため、魔法使いになりました

「どういうこと?」

 私の問いかけに偽アーマントゥルード――ディヴィナ――が答える。

「“思い上がった人間どもを地獄に突き落とし、見返してやろう”って」
「何をしたの?」
「まずは王城の料理番を魔法で操り、王の食事にサーペンティンの毒を混ぜたわ」
「サーペンティンって?」
「大蛇の毒さ。治療には特別に調合した薬草が必要なんだ。ネフライト様は薬師に化け、王城を訪ねた」

 魔法の効果が切れ始めたのか、彼女がニヤッと笑って口をつぐんだ。

「続きを話しなさい。ブローザガフォン」

 私がもう一度杖を振るうと、ディヴィナはしばらく抵抗するように唇を引き結んでいたが、やがて唇をわなわなと震わせながら話を続けた。

「王に解毒薬を与えて信用させた後、完全に回復する前に操りの魔法、パペティーをかけた。あとは簡単。王はネフライト様の言いなりよ。ネフライト様を虐げたやつらから税を取り立て、苦役を課してやってるのさ。いい気味」
「じゃあ、剣士を殺してきたのは、邪魔をされないため?」