魔恋奇譚~憧れカレと一緒に王国を救うため、魔法使いになりました

「ありがとう、でも、せっかくだけど未成年だから遠慮しておくよ」
「あら、私はそんなこと気にしないわ。二人でいい気分になりましょ?」

 気にしなさいよっ!
 私は二人の会話に無理矢理割り込む。

「ユウヒくん、このお肉おいしいよ。食べてみて」
「あら、こっちの魚の方がおいしいわよっ」

 アーマントゥルードさんに邪魔される。

「ユウヒくんはお肉を食べるんですっ」
「何よ、お子様は引っ込んでなさい」
「おばさんこそ引っ込んでてよっ」
「何ですって!」
「何よぅ」

 私たちが睨み合うと、勇飛くんが今度は大きなため息をついた。

「好きなだけやってて。俺はもう寝るよ」

 そう言って立ち上がる。

「そうなの? じゃ、あたしもそうしようかな」

 アーマントゥルードさんが立ち上がったかと思うと、勇飛くんの頬にチュッと音を立ててキスをした。

 な、何してくれちゃってるの!

 目を見張る私を見ても、彼女は余裕の笑みだ。勇飛くんもまんざらでもないのか、横を向いて照れたように指先で頬を掻いている。

「それじゃ、おやすみ」