「ニワトコの枝で作ってあるから、柔らかくて折れにくいぞ」
店主が杖を差し出してきた。
「わあ! いただいてもいいですか?」
「構わん、持ってけ」
やったぁ!
私は杖を受け取ると背負い袋の中に入れ、ほくほくしながら店を出た。でも、道に出たところで、その嬉しい気分は消えてなくなってしまった。だって、勇飛くんとアーマントゥルードさんが向かいの店から仲良く顔を見合わせて話しながら出てきたんだから。
「必要なものは揃えたから、今夜の宿を探しましょう」
アーマントゥルードさんに言われて、勇飛くんがうなずく。
「セリも行こう」
「はぁい……」
私は沈んだ声で返事をすると二人に続いた。
村に宿屋は一軒しかなく、一部屋しか空いてなかったので、私たちは三人で同じ部屋に泊まることになった。アーマントゥルードさんは不満そうだ。
「どうしたって商人夫婦とその下働きの少年にしか見えないんだから、セリは別の部屋でもよかったんじゃない?」
「仕方ないよ。一部屋しか空いてないんだから。ラッキーなことにベッドは三つあるから、ゆっくり眠れるよ」
「そうね。残念だけど二人きりにはなれないわね」
店主が杖を差し出してきた。
「わあ! いただいてもいいですか?」
「構わん、持ってけ」
やったぁ!
私は杖を受け取ると背負い袋の中に入れ、ほくほくしながら店を出た。でも、道に出たところで、その嬉しい気分は消えてなくなってしまった。だって、勇飛くんとアーマントゥルードさんが向かいの店から仲良く顔を見合わせて話しながら出てきたんだから。
「必要なものは揃えたから、今夜の宿を探しましょう」
アーマントゥルードさんに言われて、勇飛くんがうなずく。
「セリも行こう」
「はぁい……」
私は沈んだ声で返事をすると二人に続いた。
村に宿屋は一軒しかなく、一部屋しか空いてなかったので、私たちは三人で同じ部屋に泊まることになった。アーマントゥルードさんは不満そうだ。
「どうしたって商人夫婦とその下働きの少年にしか見えないんだから、セリは別の部屋でもよかったんじゃない?」
「仕方ないよ。一部屋しか空いてないんだから。ラッキーなことにベッドは三つあるから、ゆっくり眠れるよ」
「そうね。残念だけど二人きりにはなれないわね」


